「上手にお金を増やしたい」「投資を始めてみたい」と思って働く女性は、どんなマネー情報を頼りにしているのか気になっていました。そこで、女性向けマネーセミナーの参加者に「あなたが頼りにするマネー情報はどれ?」と質問してみました。
「雑誌のマネー記事」「ウェブサイトの記事」がダントツでした。「単行本」という人がほとんどいなかったのは意外でした。基礎と全体像を知るには単行本がお勧めなのに残念ながら活用している人は少ないようです。
では、上手なマネー情報の取り方とは?ポイントは、どんな情報源も一長一短があることを知った上で目的別に活用することです。例えば、雑誌のいいところは最新情報が網羅されていることです。幅広くカバーされている分、ひとつひとつ深く掘り下げることはページ数に限りがあり、難しいです。つまり、雑誌には話題の金融商品や最新の制度改正といった情報を期待するといいのです。
「ウェブサイトの記事」のマネー情報は取扱注意。知りたい専門用語について手軽に検索できるのは便利ですが、最新情報に更新されてないこともあるし、内容が誤っている記事も少なくありません。
ウェブサイトのマネー情報は、こんな使い方をしてみては?例えば、金融商品を調べるなら最低預入額や手数料など正確な商品情報を金融機関のホームページで調べる、使いこなし法やデメリットなどは専門家が考えを述べている記事を見つける、利用者の評判を知りたいなら個人のブログなどで評判をチェックする、難しくないので試してみてください。
単行本選びにはコツがある
単行本の良さは、体系的に勉強できること。例えば投資信託に関する入門書なら「投資信託の仕組み・種類」から始まって「選び方」「どこで買えるか」「リスクや注意点」などが書かれています。1冊読むとかなり理解が深まります。マネーに限らず「まず本から入る」やり方は自分の知らない分野の勉強法として王道なのです。
マネーに関する単行本を買ったことがないという親戚のM子に理由を聞いてみると「どれを選ぶのがいいのか分からないし、難しそうで最後まで読み通す自信がない」と打ち明けます。
単行本選びの重要ポイントは「誰が書いているか」です。「この人の考えに共感できる」と思える専門家が書いた本を選ぶと、スイスイ読み進めることができるでしょう。お気に入りの専門家を見つけるには、日頃から新聞や雑誌のインタビューのコメントをチェックが重要です。話題の人のインタビュー記事は新聞や雑誌が得意とするところです。お気に入りの人が見つかるまでは書店で現物を手にとって著者のプロフィールや目次を参考にしたり、ページの読みやすさで選んだりするといいでしょう。
「最後まで読む自信がない」という人も多いかと思いますが、全部読まなくてもいい本があるのを知っていますか?「全部に目を通すべき本」と「辞書代わりに手元に置いておいて必要なときに必要な部分だけ読めばいい本」を使い分けましょう。投資ビギナーなら、まず入門書を1冊読んで実際に投資を始める。途中で疑問点や詳しく知りたいことが出てきたら「辞書代わりの本で調べる」こんな使い方もあるのです。
辞書代わりの本は情報量が多いことが条件です。索引が付いているとベストですが、なくても目次が充実していればOKです。知識や経験がついてきたら、もちろん最初から全部読んでもいいです。質の良いマネー情報源を選別する力をつけてマネーセンスをアップしましょう。